


「限られた時間のなかで、果たして自分に何が撮れるだろうかと、出発前に何度も考えました。そして、一つのことを、決めました。ほんの数人でもいいから子供たちの顔を、正面からしっかり撮りたいと。とにかく、まずは触れるほど近くで、見ることから始めるべきだと。同時に何かしらの関係を、彼らと少しでも築ければという思いがありました。また東ティモールに行って、成長した子供たちの姿を撮ってみたいと、いま思っています。」
写真家 小林紀晴
1968年、長野県生まれ。アジアの旅先で出会った日本人の若者の姿を写真と文章で綴った「ASIAN JAPANESE」でデビュー。多くの若者の絶大な共感を呼ぶ。「DAYS ASIA」で1997年度日本写真協会新人賞受賞。日本で最も注目される写真家のひとりとして、次々と意欲的な創作に取り組んでいる。最新の写真集は、「はなはねに」。

世界では、毎年150万人を超える子どもたちが、汚れた水とトイレの不備からおなかをこわし、脱水症状などで命を落としているという事実があります。
「nepia 千のトイレプロジェクト」は、東ティモールにおけるユニセフの「水と衛生に関する支援活動」をサポートすることで、1,000以上のトイレを建設し、子どもたちの命と健康を守ることを目指すプロジェクトです。
東ティモールは、2002年に独立したアジアで一番若い国で、独立時の混乱の傷跡が残る中、今、建国の重要な時期を迎えています。本写真展は、現地を視察したプロジェクトチームに同行した写真家・小林紀晴氏が、東ティモールで生きる子どもたちとこの国の姿を見つめたものです。
東ティモールの小学校では、子どもたちにうんちの絵を描いてもらい、また、将来の夢も綴ってもらいました。うんちの隣りに必ずある、その命の未来のために何ができるのだろう。
この写真展の、一枚一枚の写真が、世界の水と衛生の問題へ目を向けていただくきっかけになることを願っています。
